合田道人

童謡謎解きマップ

合田道人が多くの童謡の謎を解きます

どんぐりころころ

作詞:青木存義 作曲:梁田貞(大正10年発表)

宮城県松島「観欄亭」内 よく講演で、みなさんに「どんぐりころころ」の出だしを唄ってみてください……という質問をします。すると♪どんぐりころころ どんぐりこ……と歌う人が多いんです。間違っています! 答えは〝お池にはまってしまう〟のですから、♪どんぐりころころ どんぶりこ……でなくてはいけないのです。

 でもこの童謡、実は、♪泣いてはどじょうをこまらせた……と、唐突に歌が終わっているのです。その先、お池にはまったどんぐりはどうなったのでしょうか? 恋しいお山に帰ることができたのでしょうか?

 実はどんぐりは、土がなくては生きていけません。お池にはまる、つまり落ちてしまったということは今後生きてゆけない、死への道が待っているということなのです。さらにどんぐりが落ちる季節は秋、実はどんぐりと遊んでくれるどじょうは冬眠する動物なのです。小動物から果実まで何でも食べて冬眠に備える雑食性動物なのです。そうなのです。3番を書かなかった理由、どじょうに食べられてしまうどんぐりを書かなければならなかったのです。この歌は悲しい童謡です。実はそれだけではなく、どんぐりはこの歌が作られた当時のかわいそうな身の上の山村の子供たちをたとえているという説もあるのです。山から奉公か仕事か、身売り同然に出された、♪坊っちゃん……の悲しい青春が凝縮されていました。詳しくは是非、本を読んでみてください。

 「童謡の秘密」のCDでは、そんな悲しみを表現するように、ゆっくりと悲しげに朗読を入れて歌ってみました。

この謎解きが詳しく載っている本とCD

「童謡の秘密 知ってるようで知らなかった」(税込1,400円)
「童謡の秘密」(合田道人歌唱、ナレーション付)(税込2,100円)